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強力に汚れを除去しむし歯や歯周病を予防する効果の高い電動歯ブラシ。
では、電動歯ブラシには歯を白くする「ホワイトニング効果」はあるのでしょうか?
電動歯ブラシは歯が白くなる!ならない!と色々な説がありますが、今回は歯科医院に長年勤めていた私が電動歯ブラシのホワイトニング効果について徹底解説していきます!
ぜひ、電動歯ブラシの購入を考えている方は参考にしてみて下さい。
1.電動歯ブラシにホワイトニング効果はあるのか?
気になる電動歯ブラシのホワイトニング効果ですが、結論から言うと電動歯ブラシに歯を白くする“ホワイトニング効果”はありません。
ただ、電動歯ブラシの強力な洗浄力で歯の表面についていた落ちやすいステインや茶しぶなどが落ちて、以前よりも自然な白さに感じるということはあります。
電動歯ブラシを使えば歯が白くなると思っていたのにがっかり…。
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、それにはさまざまな理由がありますので今回わかりやすく説明していきますね。
2.歯が黄ばんでしまう理由
歯が黄色っぽく、黒ずんだように見える2つの理由
1つ目は歯の“表面”に起こる問題
歯の表面に付着する「ステイン」は歯が黄ばんで見える大きな原因になっています。
ステインとは、コーヒーやワイン、紅茶やカレーなど食品に含まれるポリフェノールなどが歯に沈着して着色し汚れとなります。
タバコを吸う方はヤニが歯について茶色っぽく見えることもあります。
このステインは歯の表面に付着しているもので、簡単なものであれば電動歯ブラシや研磨剤入りの歯磨き粉を使えば落ちることもありますが、長年蓄積したステインは歯磨きでは落とすことはできず、歯科医院で専門のクリーニングやホワイトニングを受ける必要があります。
2つ目が、歯の“内側”から起こっている問題
2つ目が、歯の表面ではなく内側から変色してしまっている場合。
神経を抜いたことで変色したり、子供の頃に使用した特定の抗生物質により歯が変色してしまった場合などが挙げられます。
また、加齢によりエナメル質が薄くなり、象牙質と呼ばれる黄色い内部の層が表面に見えやすくなってしまうことも歯が黄ばんで見える原因になります。
1つ目のステインによる着色汚れは、ある程度軽いものなら電動歯ブラシで落とすことが出来ます。
しかし、内側から変色してしまっている場合は表面を磨いても白くならないのでホワイトニングなどの治療が必要になります。
3.電動歯ブラシの仕組みと強み
電動歯ブラシの強みは“磨く”こと
高速振動で磨きにくいところの汚れも落としやすい
歯や歯ぐきに優しい機能付き
電動歯ブラシの大きな強みと言えば、手磨きでは落しにくいプラーク(歯垢)もしっかりと除去出来る強力な洗浄力です。
現在主流の電動歯ブラシは「音波式歯ブラシ」というタイプのもので、ブラシ部分がモーターで左右上下に細かく振動することで、汚れを浮かしながら手磨きでは磨きにくい歯の間などのプラーク(歯垢)を落としてくれます。
さらには、電動歯ブラシの上位モデルになると電動歯ブラシで歯ぐきや歯を痛めないよう「押し付け防止センサー」や適切な時間で磨くための「タイマー機能」などより、効果的に歯磨きが出来る機能が搭載しているのも大きな魅力です。
そのため、歯科医院でクリーニングをしてもらった時と同じような効果を自宅でもご自身で出来るようになりました。
このように電動歯ブラシは「歯磨き」を効率的にすることを目的として作られたため、歯を白くするホワイトニング効果はありません。
ただ、細かい振動を出しながら強力なパワーで磨いてくれるため、付き始めのステインや着色汚れは手磨きよりも落ちやすくなり、電動歯ブラシを使っていたら以前よりも自然な白さになったと感じる人もいるようです。
4.ホワイトニングの仕組み
輝くような白さの歯にしたい場合は、自分の歯磨きだけでは難しく、歯科医院でホワイトニングの施術を受ける必要があります。
では、歯科医院で行う「ホワイトニング」はどのような仕組みで歯が白くなっていくのでしょうか?
まず、ホワイトニングは専用のホワイトニングジェルにより歯を漂白する審美目的の処置になり、歯科クリニックで行う「オフィスホワイトニング」や自宅で行う「ホームホワイトニング」が当てはまります。
ホワイトニングジェルの主成分である「過酸化水素」や「過酸化尿素」に含まれる酵素を利用し、歯のエナメル質の中に入り込んでいる色素を強力に分解しながら“漂白”するため歯が白くなっていきます。
そのため、歯の表面だけをキレイにする歯科医院のクリーニングや電動歯ブラシのブラッシングとは違い、ホワイトニングは歯の内側から漂白するために歯を白くすることが可能なのです。
いうなら汚れた洗濯を漂白剤で白くするのと同じこと!普段の洗濯では落ちない汚れも漂白剤を使えば白くなりますよね?
ただ、漂白剤は劇薬でもあるので長期間使うことは出来ませんし、歯科医院の指導の元、行う必要があるのです。
また、歯科医院のホワイトニングは高価で2万円〜3万円かかりますし、虫歯や知覚過敏がある人は治療を先にする必要があります。(染みて痛くなるため)
電動歯ブラシ → 歯の表面をキレイにする
ホワイトニング → 歯の内側から漂白する
このように、電動歯ブラシとホワイトニングは仕組みがまったく異なるのです。
5.電動歯ブラシは初期のステインを除去する
先ほど説明したように、ステインは時間が経てばたつほど、着色汚れとして歯に沈着していき自分の力では除去できなくなってしまいます。
しかし、早めの段階であれば自分の歯みがきで除去することが可能なので、いかにステインを沈着させないように歯磨きをするかが歯を黄ばませないための近道です!
ブラウンから販売されているオーラルBの電動歯ブラシには「ホワイトニングブラシ」という特殊効果ブラシがあります。
通常のブラシの中にラバーカップと呼ばれるゴム状のブラシを入ったことで、手磨きよりさらにステインを除去しやすくなりました。
よくコーヒーやワインなどの色素が強い食べ物を摂取される方にはおススメのブラシですよ。
しかし電動歯ブラシを使って正しく磨いても、歯ブラシだけでは元の白さ以上に白くはできないということを覚えておきましょう。
ステインを落としたいからと、長時間磨いてしまったり、必要以上に力を加えてしまっては歯を傷つける原因にもなってしまいます。
電動歯ブラシの役割は、プラーク(歯垢)を落とすことということを頭に入れておきましょう。
6.ホワイトニング×電動歯ブラシの組み合わせが最強
どうしても真っ白な歯にしたい!という方は、まず歯科医院で相談してホワイトニングを受けてみるのが一番白い歯に近く近道です。
一度ホワイトニングをするだけでも、トーンがアップし歯が白くなります。
ホワイトニングを行った後はその白さをキープするために、電動歯ブラシで歯垢やステインを付けないようにホームケアするのが白い歯をキープする秘訣です。
高いお金を払ってホワイトニングをしても、その後のホームケアを怠ってしまうとすぐに着色汚れがついてしまってまた黄ばんでしまった…ということになりかねません。
白い歯をキープするのは、肌の白さをキープするのと同じ!日頃からのケアをしっかりとしましょう。
その点では、電動歯ブラシとホワイトニング効果のある歯磨き粉を併用するのがおすすめです!
筆者も、ホワイトニングを昔にしたのですが、電動歯ブラシとホワイトニング歯磨き粉でだいぶ白さがキープ出来ています。
7.研磨剤入り歯磨き粉はホワイトニング効果もあるがステインをつける原因にも
電動歯ブラシとホワイトニング効果のある歯磨き粉を使うといいと言いましたが、一つ気をつけて欲しいのが「研磨剤」です。
歯の表面に付着した着色汚れを削り落とす効果のある研磨剤ですが、歯の表面に細かい傷を付けてしまうため一度汚れが落ちてもまた、傷の部分に着色汚れが付着しやすくなってしまいます。
特に電動歯ブラシは強力なパワーで歯を磨くので、研磨剤がたっぷり入った歯磨き粉を使ってしまうと歯のエナメル質が傷つき着色汚れがつくだけでなく、知覚過敏などにもなりやすくなります。
なので、ホワイトニング効果のあるジェルタイプの歯磨き粉や低研磨タイプの歯磨き粉を使うようにしましょう。電動歯ブラシに使える
関連記事:歯に優しい研磨剤の歯磨き粉を使おう!市販で買えるおすすめの歯磨き粉を紹介
8.まとめ
電動歯ブラシはプラーク(歯垢)を除去することを目的として作られているため、残念ながら電動歯ブラシには歯を白くするホワイトニング効果はありません。
歯を内側から白くするには、歯科医院などクリニックで専門のホワイトニング薬剤を使い内側から漂白するしか方法がないのです。
しかし、電動歯ブラシでも初期のステインはある程度落とすことが出来るため、黄ばみ始めた歯を自然な白さに戻すことは出来ます。
そこで、筆者が一番おすすめする方法が以下の流れ!この方法であれば、輝くような白さの歯をキープすることが出来ますよ。
・歯科医院でホワイトニングを受ける
・電動歯ブラシとホワイトニング歯磨き粉で白さをキープする
普段から意識して電動歯ブラシで効率的な歯磨きをしていきましょうね!
ぜひ、まだ手磨きの方や買い替えで電動歯ブラシの良さを体感してみてくださいね(^^)